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『不登校でも学べる』おおたとしまさ

これもツイッターで紹介されてるのを見てポチっていた本。去年買ったのに、読み終わったのは近頃。

子供の頃、学校に行きたくないって泣いて嫌がったことはあったけど、親から家を追い出されて結局遅刻もせず普通に通って普通に卒業した。不登校児童生徒でなくても、嫌々学校に行ってる子どもは多いはず。

昔の昭和の人間は「甘え」の一言で済ませるんだろうけど、日本の公教育は綻びを見せている。

不登校児童生徒の数は年々増えているし、不祥事で逮捕される教師も多い。
不祥事教師はきっと今始まったことじゃなくて、昭和時代から一定数いたんだろうけど、昔は子供の人権は無視されていて、さらに教師は崇拝される職業でもあったから警察に通報されることもなかったんだろうなって思う。

子供が不登校になると、親は子供の将来を危ぶむ。そして世間体を気にする。親によっては子供のことより自分のことが気になる。

『はじめに』に書かれているが、日本は根強い学歴主義があるらしい。
学歴主義の割に、日本の大学進学率は6割だってことを初めて知って驚いた。8割くらいは行ってると思ってた。進学しない人の中には、学費が工面できない(から就職する)、工面できても合格できない、大学に行く必要がない職種に就く、もう勉強したくないって感じか?

日本の公教育になんの価値があるんだろうと、中学の頃からそんなふうなことを思ってた。

おれ自身も家族親戚も誰も不登校を経験してないけど、仕事関係の知り合いの高校生が不登校になった。その時に初めて不登校児童生徒の問題に興味を持った。
YouTubeでは、あっちゃんファミリーっていうチャンネルを見ている。不登校だから見てるわけじゃなく、モデル活動を見てたんだけど、学校に通えなくなってコメント欄やネットでは学校に通わないと学べない、協調性、社会性が身につかないと言われていた。

さて。学校に通わないと学べないのだろうか。協調性と社会性は学校で身につくのだろうか。
学校に通った大人たちは全員、協調性と社会性はあるのだろうか。信じがたいな。

ちょうど不登校者のための学校の授業風景が、NewsZEROで取り上げられていた。
通常の学校とは違って、プリント1枚で学習を完結させるとか言ってた。勉強が苦手だったり、発達障害でたくさんの教材があると勉強しづらく感じる生徒には、目の前にあるプリント1枚を見ていればいいので、気が散ることもなく集中できて良さそう!と思ったらこんな意見を見つけたぜ。

羨ましいのかなって思ってしまったよね。
教科書やらワークブックやらプリントやら副教材やらで勉強してるから、おれらは学校に行った!って実感があるのか。勉強したことを理解してなくても、覚えてなくても、学校での授業と課題と試験を経験すればミッション完了!

なんやそれ。

この本で紹介されていた不登校児童生徒のための学校は、通常の学校よりまともだと思った。
教師が偉い、教師の言うこと聞いとけやという理不尽な環境はなく、学習内容も、学習法も生徒一人ひとりに合うように組まれてる。教師は通常校とは違って生徒に意見を聞くので、生徒に思考力がつく。

学校では成績が良くても勉強だけで出る釘打たれた子供と、フリースクールなどで得意分野を伸ばし自尊心が養われた子供と、将来社会でどちらが活躍できるんだろうな。

とにかく日本人は従来の学校教育を崇拝しすぎ。

ルーカ

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